2002 12/1

静音化について

在り来たりな前口上から
メーカー製はともかく、自作マシンを特に何にも気にせず組立てると大体の場合はその騒音に驚かされるものです。
私が初めて自作したとき、特に静音などということには気にかけず値段重視で行ったため当然爆音マシンになりました。HDDは 7200rpmのseagate BarracudaATAII、CPUファンは4cm角4500rpmという代物で、スイッチを入れた瞬間キュイィィィィンと、「これから離陸するのか?」 ぐらいの勢いがあり、以後あまりのうるささに起動するのも躊躇ってしまいました。
もはや一般家電と同じく普通に家庭に溶け込んでるパソコンですが、テレビやビデオといったほかの家電よりもすば抜けて騒音の発生源となっています。パソコンの騒音を減らし、快適な住環境を整えましょう・・・
・・・と、前口上はこんなところでいいとして、要するにうるさいパソコンを黙らせましょう、というのが趣旨です。
だって、サーバーのように安定、安全性が一番だとかいうわけでもなく、デュアルCPUにSCSIHDDばんばん搭載して超高性能にしたいとかいうわけでもない。私はただ、インターネットとメールとDVD鑑賞、音楽鑑賞、それにちょこっとゲームがしたいだけなのだ。なのにこんなにうるさいとは何事だ!!と、いうことです。ここでは、比較的手間をかけずに静音化する方法について考えて行きたいと思います。

その1.騒音について
よくパソコンショップとかで電動ファンを買うと「**dB」とかいう表記があります。これはなんじゃ?といいますと音の強弱を表す単位:デジベルといいます。値が低いほど静かという事になり、110dB:自動車の警笛、90dB:電車の中、65dB:通常の会話、30dB:図書館、20dB:囁き声・・・だそうです。まあ、じゃあだいだい30dB、図書館の中くらいなら結構静かなんじゃないの?・・・と思うかもしれませんが、実はそうとも言い切れません。だって図書館の中で子供が走り回ってるかもしれないし・・・ではなく、「音」の感じ方というのは人によって千差万別であり比較的大きな音でも気にならない人や、僅かな音にでも反応してしまう人もいます。また、その時の環境によっても違いが出てきてしまいます。つまり人が多く活動している昼間なんかは必然的に周囲の騒音が大きくなり、パソコンが騒音を出していてもあまり気になりません。ところが深夜、早朝になると周囲の雑音がなくなるとパソコンの騒音が目立ってきます。まあ、深夜でもまったく騒音のないマシンというのは言い替えれば「無音マシン」という事になるでしょうが、駆動系を取っ払って完全に無音にするにはかなりの手間がかかる(それでもAC電源搭載のケースややVIA EDENの登場によりやりやすくはなったが)ので、ここでは「プチ無音化」(←よく意味がわからない)を目指していこうと思います。

その2.静音化する必然性
例えば工場で働いてるとします。んで、ラインの横にパソコンがあり、生産管理を行ってたとしましょう。この場合、このパソコンを静音化したってほぼ無意味なことはすぐわかりますよね。ラインの音にかき消されて静音化してもしなくてもほとんどパソコン自体の騒音は気にならないからです。また終業後、誰もいない時間帯に動いているパソコンを静音化しても意味はないでしょう。
つまり、キャブチャマシンでTVを留守録する時や、外出中にDLやエンコードをさせておくマシンなんかは特に静音化する必要はない、という事になります、というか、信頼性向上のためにファンはガンガンまわしたほうがいいです。
ソフトウェアでのキャプチャやエンコードには高性能なシステムが必要になりますが、それに伴い発熱も増え静音化も難しくなります。寝ている間にキャプチャなりエンコードなりをさせている人にとっては非常にお勧めできない方法ですが、キャプチャやエンコード用マシンはあまり静音には気にかけずパフォーマンス重視で組み立て、メインで使うマシンは スペックを若干落とし徹底的に静音化するというのもひとつの手です。

まあ、なんにせよ静音化するには金と手間がかかります。例えば、HDD静音ボックス「スマートドライブ」は\6000近くします。\6000あれば256MBのメモリが買えますし、32倍速あたりのCD-R/RWだって買えます。HDDの音を消すだけのために\6000・・・と、考えるとちょっと躊躇してしまいますね。そうなんです静音化パーツって買う踏ん切りがいまいち掴めないんです(そうじゃない?)。
しかも一度スマートドライブなりを買ってしまうと以後、CPUクーラー、電源、ビデオカードと静音化へのだだすべりが始まることになります(そうじゃない?)。「静音化」という大義名分のもと静音パーツがわらわらと増殖していくことに・・・で、結構お金がかかります。たくさん金を使って日本の景気に貢献するのもいいですが、ほんとに静音化する必然性があるのか良く考えてから実行に移すようにしましょう。その代わり自分の理想の環境に近づいたときの満足感は大きいものがありますけど・・・って静音化した方がいいのかしない方がいいのか良くわからん文章になってますね。まあ、要するに「やりたいようにやってくれ」ということです(ますます意味がわからない・・・)。

その3.実際の騒音の発生源について
それでは実際に騒音の発生源になっているのは何かを考えていきましょう。
・・・といってももう大体見当はつくでしょうが、パソコンの騒音の9割以上は駆動系のパーツから出ています。つまりCPUクーラー、電源ファン、各種ドライブなど・・・どれもこれも物理的に「動いている」ので騒音が出るのは仕方ないのですが、静音のためにこれらを止めるわけには行きません。いや、理想は止めることなのですが、大体のパソコンの場合はファン類をとめた場合にはまともに動いてはくれません。要するに熱暴走、オーバーヒートみたいなもんですね。ファンを完全にとめて運用するというのはかなりの技術が必要でとても手軽に行えるという代物じゃありません。というわけでファンについては回転数を落とすなどの対策をとって行くこととなります。
次にドライブ系、例えばHDDについては回転数を落とすということは出来ないので(というか、この場合低回転だから静か、というわけでもないですし)初めから騒音が少ないものを選ぶ、またはHDD静音ボックスを使う等の対策をとって行くこととなります。
その他の騒音に関しては、ジーーーーというノイズなんかがあります。電源ユニットや液晶モニタなんかから発生することがあるようです。これはどうしたらいいねん?・・・といわれても正直よくわかりません。だって液晶モニタなんか高くて変えないし(泣・・・というわけでジーーーーというノイズも聞いたことがありませんので良く分かんないです。ハイ。
あとは駆動系パーツの振動によってケースが共振を起こす、というパターンもあります。これが案外馬鹿にならなくジーーーとかビビビビという音を発生させます。軽いアルミケースや肉厚の薄いスチールケースなんかでは顕著に現れます。

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