2004 1/4

寄せ集めDualマシン〜DualAduron〜

安いからとか、珍しいからとか
今回の事の発端はこれ

Tyan S2466-4M TigerMPX
いわずと知れたDualSocketAマザー、Tyan TigerMPXです。AMD760MPXチップセット、バクフィックス版でUSBもちゃんと使えます。 それが付属品全部付きで9980円で売っていたので買ってしまいました。今現在(2004年1月)の中古販売価格が1万円台後半なので かなりお買い得だと思います。
ただ、いくらお買い得だといっても、たいした使用目的もないのに買い、結局動かすのに結構お金と時間がかかってしまう。というのが自作の定説(?)なのですが。

定説を覆す
ここはひとつ自作の定説に逆らうためにも、余りお金をかけず余りものパーツを使いとりあえず使えるまでもっていくことにします。余りものパーツを使うのでそれなりにキワドイことになるかもしれませんが・・・と、Dualマシンにあるまじきコンセプトですが、動けばいいんです、動けば

まあ、余りもので作ったところでたいした使用目的もないのにという定説は覆らないわけですが。

1.CPU
AMD AtnlonXP 1800+ 1.53GHz Thoroughbred
AMD Duron 1.6GHz Applebred


Dualマシンのキモ、CPUですがのっけから変な組み合わせになって大変申し訳ございません。

DualAthlonマシンのCPUといえば、
AthlonMP(ロットナンバーが近ければなお可)を定格で動かす
のですが、今回はAthlonMPでないとか、そういう以前に違うCPU同士というふざけた組み合わせです。もっともDuronは L2を結線してL2=256k化をしてあるのでいわばAthlonXP同等品ですからぜんぜん違うCPUというわけでもないのですが。
また、定格動作周波数がぜんぜん違いますが、そこはそれ、L3をいじくって何とかしてしまいましょう。

つまりこういうこと

AthlonをDualで動かすにはAthlonMPが必要だが、
AthlonXPのL5を結線すればAthlonMPと認識される。
またApplebredのDuronはL2を結線すればAthlonXPとして認識される。
また動作周波数が同じでなくてはならないが
L3で起動倍率を同じ設定にしてやれば同じ周波数で動作する。
つまり、AthlonXPとDuronでのDual動作にはなんら問題はない。Q.E.D.

ほら、何の問題もないでしょ(笑

もっとも、DuronのAthlonMP化に成功したところで、この2つのCPUの製造週が36週も離れている事実は変更できないわけですが。

まあ、かつてThunderBirdのAthlonとMorganのDuronをDualで動作させていた人もいるわけでそれよりゃよっぽど良心的でしょう。

2.メモリ
TigerMPXはRegisteredのメモリを推奨しているらしいのですが、普通のUnbufferedのメモリも2スロットまでなら使える、ということなので、

PC2700 CL2.5 512MB*2 Lei
PC2700 512MB*2枚、Lei純正(?)のメモリです。
一時期メモリの価格が大幅に下がったときに最安値で売られたバルクメモリです。
でも6層基板です

当たればかなり使えるメモリですが、検品が適当なのか、SPDが異常だとか、片面が認識しないとか、いろいろトラブルが続出したメモリです。
でも6層基板です

印刷が間に合わなかったのか、画像下のメモリにはチップに何も書かれていません。
でも6層基板です

・・・6層基板以外取り柄がないのか?いやそんなことないです。ちゃんとnForce2やi865等でDualchannel動作した安物良メモリです。少なくともうちでは。

3.CPUクーラー

Scythe 鎌風*2
CPUはAthlonとDuron、メモリは安物、というふざけた構成でも、私はこいつをUDマシンとして24時間動かすつもりなので、CPUクーラーは静かなもの(=放熱性の良いもの)を選びました。とりあえず家に一つ余っていたのでもう一つは買ってきました。FANは最初からついているものは時間がたつとカラカラいったりするのでXINRUILIAN製の1600rpmのものに換装。
てか、重!!(2つで1.38kg)

4.電源

SilentKing 300W(画像使いまわし)
第一に静かだから。
第二に余ってたから。
採用の理由はこれだけです。12V15A、5V30AとDualで動かすには少々心もとないですが、まあ、何とかなるでしょう。

5.その他
・HDDは2.5インチ15GB。UDしかやらせないので十分です
・VGAはS3 SavageIX。映りゃいいです。さらに低発熱とくりゃ言うこと無しです。
・ケースは普通のATXケース。マザーボードが入りゃ何でもいいです

・・・どうなることやら。

CPUの加工ではまる
とりあえず、2つのCPUを同じ周波数に設定しなければなりません。今回は性能と発熱を考え1866MHzに設定することにします。 AthlonXPの方は表面に配線が浮き出ない旧タイプなので結線などは楽ですが、Duronの方は配線が浮き出ている新タイプなので 加工がちょい面倒です。

左が旧タイプ、右が新タイプ)
ちゃっちゃと適当にL3をカットandクローズをし、AK77-400Nで確認します。AthlonXP1800+の方は無事に1866MHzになりました。 Duronを起動させると

ぼ〜び〜ぼ〜び〜

CPU異常です。壊したか?とうろたえるのは早計。カットandクローズがどこかうまくいかずとんでもない倍率になっているだけです(笑。マザーボード上のジャンパピンで強制的にFSB100MHzにすれば・・・ピッ、ほら動いた。

AthlonXP2300MHz

23倍だそうです。そりゃ133MHzじゃ動かんわな。どうやらL3のクローズが一箇所甘かったようです。塗りなおして・・・

AthlonXP2300MHz

また、仕方ないなぁ

AthlonXP2300MHz

あれ?

AthlonXP2300MHz

・・・何度やっても23倍のまま。壊したか?とうろたえるのは早計。23倍というとんでもない倍率に固定されてしまっただけ・・・って、そりゃうろたえるわ!!、しかもマザーの倍率変更機能使おうとするとフリーズするし!!
まあ、なまじか耐性がいいために1.65Vくらいかければ2300MHzでも動作するのですが
そんなこと言ってる場合じゃない。何とかせねば。
周りを耐水ペーパーで削り、ちゃんときれいにして結線。だめだったらシンナーでコンダクティブペンを拭き取り再度削りまた結線。・・・そして10回目くらいに

AthlonXP 1400MHz(←100MHz*14倍)

戻った〜

・・・非常に先行き不安です。

次にコア電圧の設定ですが、発熱を抑えるために極力下げたいものです。大体この2つのCPUの耐性は同じなので動作に支障の出ない範囲、1.35Vにしました。L11を加工、今度はすんなりOKです。Duronの方はカットが甘く1.75Vになってましたが

あと忘れちゃならないL5加工。L5は溝うめをしなくて良いので楽です。
さて準備は整いました。今度はTigerMPXに2つ乗っけてDual動作の確認をします。もし動かないときに取り外しが大変なので、鎌風ではなくそこら辺に置いてあったCPUクーラーをつけ起動。
ピッ(実際には鳴らないが)。無事に動くようです。
BIOS画面。1933MHz?
・・・1933MHzということはFSBが133MHzですので・・・14.5倍?たしか14倍に設定したはずなのですが・・・というより、ブリッジ加工で14.5倍なんていう設定はできませんし
もう1度AK77-400Nで調べてもちゃんと1866MHz(14倍)になっているようです。・・・なぜ?
まあ、動いているのでそのまま行くことにしますが・・・激しく先行き不安です。

鎌風取り付け
いろいろ不安材料はあったものの、OSのインストール(Windows2000)のインストールは何の問題もなく終了。案ずるより生むが易しとはこのことでしょうか?
さて、本格的に運用するためにCPUクーラーを鎌風に交換します。この鎌風、いかんせんでかいので取り付けには結構苦労しました。

CPU1側
スペース的には比較的マシなのですが、1箇所コンデンサと干渉するところがあるので必殺ハンドニブラ攻撃にて加工します。

見づらいですが、矢印のところ。

CPU2側
スペース的にかなり苦しいので、まず鎌風の台座だけを取り付けます。

ソケットにはめるときコンデンサと若干干渉するんでそれをも厭わない度胸が必要です。ソケットにはまってしまえば 干渉しなくなります。
次に鎌風本体と台座とねじ止めします。
簡単に言うと、現地組み立て、ということ



んで、完成です。
もう2度と外したくありません。縦にしたらソケットごともげそうです

んで、完成
これと同じくUDしかやらせないつもりなので、相変わらず内部はスカスカです。
Dualマシンは排気がポイントになるので1600rpmの排気ファンを1つつけました(というか、1つしかつかない)。
しばらくUDをまわしてみましたが、なんだかんだでしっかり動いています。Silentkingと1600rpmの8cmファンのおかげでDualマシンの割には動作音が静かです。その分信頼性を犠牲にしているわけですが
ちなみにWindows上ではしっかり1866MHzと認識されていました。何故BIOS上では1933MHzと出るんでしょうね?
まあ、いいか

経費とか
パーツ名購入当時の価格今回買ったものの価格
マザーボードTyanTigerMPX\9980\9980
CPU1AMD AthlonXP1800+\7250
CPU2AMD Duron1.6GHz\4180
メモリPC2700 512MB*2\10960
CPUクーラー1Scythe鎌風\3480
CPUクーラー1Scythe鎌風Rev.B\2980\2980
HDDHITACHI 2.5inch 15GB\6480
変換アダプタ2.5inch→3.5inch\580
VGASavageIX\1680\1680
ケースN/B ATX\3980
電源Silentking300W\2980
FANXINRUILIAN RDL8025S*3\1800
合計\54650\12960
余りものパーツを使う、ということで今回は12000円強の投資でDualマシンができました、というより合計4万円以上のパーツが余っていたというべきだろうか・・・
無駄な投資が多いんだなぁ・・・と改めて実感。


1/25 追記

最初は良かったんですが、しばらくするとマシンが落ちるようになりまして・・・
その落ち方が起動させてから数分のときもあれば数日後ということもある非常に気まぐれな落ち方をしやがるの為、何が原因だか特定するのに結構難儀しました。
こんだけ寄せ集めパーツを使ってるとどれも怪しく思えますが、まずはありそうなところでメモリの交換。

手持ちのRegistered\のメモリと交換→変わらず

では電源をSilentking300WからAntec TurePower430Wに交換→ぜんぜん変わらず

やっぱCPUだろうか・・・でもこいつは取り外すのが非常に面倒なので最後に後回し・・・とすると、残りはビデオカードしかありません。

SavageIXからGeforce2MX400に交換→OK!!

原因はSavageIXだったらしいです。CPUじゃなくてよかった

少し発熱量が増えてしまいましたが、その後は非常に安定してます。

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