2004 9/3
変換基板や古いCD-R/RWドライブの外付けケースを使ってUSB2.0orIEEE1394変換したときの転送速度なんかを簡単に測ってみました。
「理論上では・・・」
まず、各インタフェースの最大転送速度を見て見ると、
ATAPI(UDMA5、ATA100) | ATAPI(UDMA2、ATA33) | USB1.1 | USB2.0 | IEEE1394a |
100MB/s | 33.3MB/s | 1.5MB/s(12Mbps) | 60MB/s(480Mbps) | 50MB/s(400Mbps) |
こんなんになります。
一方、DVDの転送速度は、
DVD等倍 | DVD2倍 | DVD4倍 | DVD8倍 | DVD12倍 | DVD16倍 |
1385KB/s(1.38MB/s) | 2770KB/s(2.78MB/s) | 5540KB/s(5.54MB/s) | 11080KB/s(11.1MB/s) | 16620KB/s(16.6MB/s) | 22160KB/s(22.2MB/s) |
となるわけでありまして、理論上では現在最高速度の16倍速で焼いたとしても、USB2.0やIEEE1394であれば転送速度は余裕で間に合う、
ということになります。
この「理論上では」ってのは非常に便利な言葉でありまして・・・つまり
「計算上では480Mbps出ます、が実際にはほかの要因によって転送速度が下がる事があるかもしれません」ということですね。
いっそのこと「理論上は480Mbps以下の転送速度になります」とでもしたほうがいいんじゃないかと・・・
と、グチを言うだけなら誰でもできるということで、実際どの程度まで速度が出るか検証して見ましょう。
試験環境
試験・・・というほど大掛かりなものではないですが・・・
1.DVD±R/RWドライブ:Pioneer DVR-108
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OEM版なのでノーマルベゼル ファームは1.10 |
DVD±R/RWドライブとして初めて16倍速書き込みに対応したドライブ
(DVD+RドライブとしてはBENQ DW-1600の方が先→その後ファームウェアアップで-Rにも対応)
まあ、確かに16倍速書き込みはできるのですが、
16倍速で書き込める領域がものすごい少ないとか
実は12倍速で書き込んだほうが早いとか
16倍速対応のメディアなんて今のところ無いので8倍速メディアで速度違反焼きになるとか
当然のことながら速度違反焼きなのでエラーが多発するとか
いろいろ賛否両論あるドライブですが、まあ、検証用にはもってこいでしょう。
2.DVD-Rメディア:Maxell 8倍速対応DVD-R
DVR-108で16倍速書き込みができるメディアの中の一つ、Maxellの8倍速DVD-Rです。
それにしても1枚あたり180円台と、国産8倍も安くなったもんですね。
3.IEEE1394変換転送速度テスト関連
デバイス側使用ケース&変換基板
1.Logitec Logitec LCW-R1210Fのケース(変換チップ:OXFW900-TQ-A、PHY:Texs TSB41LV02A)
2.YAMAHA CRW-2100IX-VKのケース(変換チップ:EPSON SPC7282F0A1 + EPSON E0C33208F、PHY:Texs TSB41AB2)
3.Pioneer DVR-S706のケース(変換チップ:PL3507 PHY:Agere FW802B)
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上からLogitec、YAMAHA、Pioneerのケース |
ホスト側IEEE1394チップ
1.ECS KV1 Deluxeオンボード(VIA VT6307)
2.GIGABYTE GA-8IG-1000Proオンボード
3.IEEE1394カード(agere FW323-06)
・・・つらつらと、変換チップのこととか書いてますが、どのチップがどんな特徴があるとかいうのはなにがなんだかわけわかめですのでご了承ください・・・
以上の3組X3組を組み合わせてテスト行って見ました。
4.USB2.0変換転送速度テスト関連
デバイス側使用ケース&変換基板
1.玄人志向USB2.0-DAT(Domex DMX-5751C)(変換チップ:ISD300A1)
2.挑戦者(IOデータ)SOTO-5iU(変換チップ:ISD300A1)
3.Pioneer DVR-S706のケース(変換チップ:PL3507)
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上から
YAMAHA(USB2.0-DAT入り)、
挑戦者(411Sが入ったまんま・・・)、
Pioneerのケース |
ホスト側USB2.0
1.ABIT KV8proオンボード(VIA VT8237)
2.GIGABYTE GA-8IG-1000Proオンボード
3.USB2.0カード(BUFFALO IFC-USB2P4)
・・・奇しくもUSB2.0-DATとSOTO-5iUで使ってるチップが一緒になってしまいましたが、せっかくなので両方測って見ます。
IEEE1394の時と同じように3組X3組の組み合わせでテストを行います。
5.試験方法
・・・ってもNero CD/DVD SPEEDでひたすら転送速度を測るだけです。
ついでに焼き品質も調べようかと思いましたが、いくら安くなったとはいえ国産8倍速メディアを乱発できるほどいい生活を送ってませんので
今回は転送速度を測るだけ(転送レートの測定)です。
というわけで、まずATAPI接続のときの転送速度の様子
さすがに転送速度的には何の問題も無いのできれいに16倍速出ています。(なんかグラフの線がギザギザなのは仕様のようです)
ファームが上がって(1.04→1.10)16倍速の領域が増えたように思えますが、まだ4GB以降のみと少ないですね。
一番メディアでエラーが上がりそうな最外周部で大幅な速度違反焼きになるのですから・・・現状ではあまり使い道が無いような。
16倍速対応のメディアの登場が待たれます。