2003 7/26

(結果的に)AthlonXP CPUファンレスマシン

暑くなってまいりました
え〜今年も夏がやってまいりました。
梅雨はまだ明けないようですが、徐々に気温も上がり暑い日が多くなってます。

夏はパソコンにとって辛い時期でもあります。CPUやシステム温度もぐんぐん上がり熱暴走やシステムダウンの連発。
パソコンにとって暑さは大敵、冷却システムには十分注意を払ってこの夏を乗り切りましょう!!

・・・というのが普通なのですが、なぜかここでは季節外れのCPUファンレスマシンのお話をします。
何もこんな暑い時期にやること無いだろうと、お思いでしょうが(ええ、全くその通りだと・・・)、まあ、お付き合いください。
もっとも初めはファンレスにするつもりは無かったのですが・・・

そもそもの始まり「静かなパソコンを作ろう」
え〜ただいま私、UD(ガン・白血病解析プロジェクト、詳しくは→ココ)をやっており、解析量を上げるために新たにマシンを追加しようと考えてました。
今のところマザーボード(ASUS A7V133 VIA KT133A)が一枚ほぼ遊んでる状態だったので、コレをベースに一台組むことにしました。

マザーがSocketAのA7V133なので必然的にCPUはDuronかAtnlonになるわけですが、CPU選択のポイントとして
1.当然だが速いほうが良い
2.長時間駆動させるので発熱は少ないほうが良い(静音化しやすくなる)
という2つの相反する条件を満たすCPUが必要になります。少し前ならMobileAthlonくらいしか選択肢は無かったのですが、今はいい時代になったものでこんな物を載せることにしました

AthlonXP 1700+
AXDA1700DLT3C JUIHB0310

ThoroughbredコアのAthlonXP1700+です。ただ、今のところThoroughbredのAthlonXP1700+といっても
・A-Step コア電圧1.5V
・B-Step コア電圧1.6V
・B-Step コア電圧1.5V
の3種類がありまして、特に最後のB-Step1.5V版はオーバークロック性能に優れ、価格も7000前後と安くかなりの人気がありました。ちなみに上の画像もコレ。
さらにオーバークロック性に優れるのと同時に、低電圧駆動のほうにも優れ定格より0.4Vも低い1.1Vで駆動する固体もあります。というわけで今回はコイツを 低電圧駆動させてやることにしました。

ここで疑問を持つ人がいるでしょう。
A7V133でThoroughbredコアのAthlonXP1700+は動くのか?
ASUSの日本代理店、ユニティのサイトによればA7V133はRev1.05以上、BIOS1008以上であるならば動く、とのこと。
というわけで動くみたいです。ただ、私の持ってるA7V133はRev1.01ですが。
あかんやないか!!と思うのは早計、大丈夫です。だって実際動いてるんだもん(笑
まあ、保証外の行為なので何が起きても自己責任ですが動いてればいいんです、動いてれば

その他用意した主なパーツ
・ケース

何の変哲もないATXケース。しいて言えばちょっと小さめ。前面にファンコンをつけてみました(結果的にただのオブジェになるのだが)

・電源

NextWave SilentKing 300W
12cm口径ファンを搭載した電源。大口径にして風量を稼ぐ代わりに回転数を下げ静音化を図った製品。
ちなみに製品にはファンガードが付いてましたが邪魔なんで取ってしまいました。

・CPUクーラー

Alpha PAL8045T
Athlon用のCPUクーラーの定番。ただ、でかいのでマザーによっては付けらないものもある。また付けるときに一度マザーボードを外さないといけないという 手間の掛かるやつ。

こんなところでしょうか。ではさっさと組み立ててしまいましょう。

ファンが付かない!!
CPUクロックの設定は133*11倍(定格)、Vcoreはジャンパより1.08Vの設定とします。実際にはASUSマザーの伝統により(どういう伝統だ?)ちょっと高い1.1Vが印可されますが。
A7V133にはチップセットにファンが付いてますが、こんなものは騒音の元になるだけなので動かしません。ケーブルを引っこ抜いちゃいましょう。
大丈夫?という声も聞かれそうですが、大丈夫です。少なくともうちでは買ってから2年ほど使ってますがほとんど動かしたことはありません(笑
メモリはそこら辺にあったPC133 SDRAMを3枚(1024MB)つんでいざ組み立て・・・てすぐに不具合発生。
単刀直入に言うとPAL8045Tにファンが付かない!!
まずはこの写真をどうぞ。

ケース背面
背丈の低いケースなので電源が立て向きについてます。激安ケースに良くある配置ですね。
・・・ということは横から見た場合CPUの直上に電源がくることになります。というわけで・・・
内部の写真
まあ、必然的にこうなります(笑
CPUクーラーの高さがあり過ぎてファンが付けられません。ううむ・・・
そういや以前この配置を利用してこのケースでC3 700MHz使ってファンレスマシン作ったような・・・(コレか)。
そういうことは早く気づいて欲しいものです

即決!!ファンレスマシン
ではどうするか?ちょっと考えて見ましょう
CPUの直上には電源(SiletKing)があり、12cmファンで排気をしている。
CPUクーラーを交換するにもPAL 8045Tを外すのがめんどいから嫌(笑
AthlonXPとはいえ1.1V駆動なんだから発熱は小さいはず
よって CPUファンレス決定!!自分なりに都合のいいことを並べてファンレスにしてしまいました。
・・・いいのかこんなんで?

実際どんなもんなのか?
まず普通にSisoftware sandraとWCPUIDのスクリーンショット

起動直後の様子。ちなみにこのときの室温は26度。
CPU消費電力は19Wしかありません(まあ、あくまで参考値ですが)。
SilentKingのおかけでしっかりと排熱が行われているようで、CPU温度も44.5度とかなりいい値になってます。


次にSuperπ104万桁を走らせて見ました。
・・・まあ、Timeを見れば1.47GHz、PC133メモリなのでこの程度かな?という値です。
それでもCPU温度は50度弱とかなり優秀な値が出ています。

ちなみに、普段はUDを走らせてますが、このプログラムはCPU使用率を常に100%にしてくれるというある意味耐久性を計るのにはもってこいのソフトです。
さすがにUDを何日もぶっ続けで走らせていると結構温度が上がりますがそれでも今のところは50度前後で安定しています。
それでもファンレスで動かすのは不安だ、という人もいるでしょうが動いてればいいんです、動いてれば

かつてAthlonといえば発熱、焼き鳥、電気バカ食いといわれ(今でもThunderbird1.4GHzは最凶の部類に入りますが)、ファンレスマシンなんて夢のまた夢でしたが、 今ではこんなに簡単に(しかもものすごいいい加減な理由で)ファンレスにできてしまうなんて・・・いい時代になったもんです。
それにしてもASUSのA7V133はよく動くマザーです。私の中では殿堂入りですね(何の殿堂?)

今回の教訓
動いてればいいんです、動いてれば
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